人を見ぬく天才といわれた故森 信三先生。
坂田道信さんに「あんたははがき書くといいよ」とおっしゃった。
言われた坂田さんは以来、はがき道を歩むことになる。
四日市読書会で坂田さんを生涯の師と心にきめている
内田富朗さんが今朝、偉人の涙について語った。
内田さんが尊敬する坂田さんの心の友である川原作太郎さん。
川原さんは尾道に住んでみえる。
その川原さんを最近訪ねた時に内田さんは彼にこんな話を聴いた。
坂田さんとのはじめての出逢い日。川原さんは当時神戸に居を
構える森先生をはじめて訪ねたのだった。森先生の本の一節に
感動した川原さんは神戸の森邸を捜す。ようやくにして家を
捜し当て、玄関を入る。森先生がお迎えし、川原さんの
顔を見た時「ここにもいたよ」とたまたま森邸を訪問していた
坂田さんと森先生の押しかけ書生をしていた、寺田一清さんに
森先生はおっしゃったそうである。
三人を前にさまざまな会話の途中、森先生の口をついた
言葉。「人間は道を求め実践を繰り返しやがて生を終える時が
近づくと、天と繋がることが出来るんだ。」そう言って、森先生は
ボロボロと涙をこぼされた。
現代の偉人といってもいい3人のご縁の方たちを前に
森先生は魂の邂逅(かいこう)を現世で得られたいのちの
ふるえを臆面もなく現したのだろうか。
素晴らしい方たちとの出逢い、それが今生でかなうことが
できる幸いは計り知れない。
そんな友人をもつことができた幸せをかみしめるだけで
ありがたい自分が いる。
ありがとうございます。