昨日は下のコーヒー店かこさんの
社長さんの葬儀でした。
78歳。
この方には人生上で一度お会いしたのみ。
建築の設計士さんかなにかで、お店の
経営は息子さん奥さん、それに娘さんに
任せきりでしたからです。
20年くらい前に、国際センターで大変に
興味がある講師の方の講演会を主宰されたので、
奥様に誘われるままに出向きました。
その後は逆にその講師の方と数年間の
ご縁がありました。
そんな社長さんでしたが、かなり精神的な方です。
四人のお子に恵まれ、そのいずれもが大変に
ユニークであり、また有名な方でもあります。
なにより1987年に山善ビルが定礎となった
始めからすぐに「かこ」さんはテナントとして入っていただき、
今や全国からのお客様が並ぶようなお店になりました。
34年間が経っています。
共に喜んだこの数十年間です。
そのようなわけですがお世話になったお礼にと
一度しか面識のない方の葬儀でありましたが、
家内も息子も一緒にうかがうと積極的です。
彼らは一度もお会いしたことがないのにです。
ま、したいことしかしない人柄は続いていますが。
今では大変に珍しいご実家での葬儀。
広くて古い本家の敷地内には息子さんの新しい家屋が
建っています。
名簿に三人の名前を書き入れ、室内の仏間に
案内されました。
着席したとたんどっと涙が溢れだしました。
一度しかお会いしていないのに。。
社長さんが「ありがとうございました」と
ご挨拶されてみえるがごとき想念に
心がいっぱいになったのです。
葬儀中も幾度も涙が溢れます。
この世の不思議を感じる瞬間です。
奥様の御挨拶
「主人は78年前に、この部屋で産声をあげました。
そしてこの同じ部屋で生涯を終えました。
この家の7代目でした。
今はとてもよかったと思っています。・・・」
長い闘病生活を支えた働き者の奥様です。
毎朝名物のあずきを抱えて誰よりも早くに
お店に来られます。
あけて今朝ベランダに赤とんぼが1尾止まっています。
カメラにパチリ。
ちっとも逃げません。
音を立てたので飛び立ってしまいました。
そしたらまた近くに来てじっとしています。
「君は誰?」
「もしかしてくにおさん。?」
へんな会話をトンボさんとしました。
そしてふたたびお礼をしました。
こんなことは二度目。
今一度は九州へ旅行中に伊賀上野の義兄が
逝去した日の出来事。
その日の椎葉山荘の露天風呂で岩の上に
カニが出てきました。
やはりじっとしています。
その時そのカニが義兄だと直感しました。
そしてお礼にみえたのだとも。
想念は無限世界に瞬時に近づくものでしょうか。
世の不思議に頭を垂れています。