ある論  近代の歴史の裏面

人類は磨製石斧(石の斧)を作ることができるようになって木を切り、畑を作り、農作物を飛躍的にたくさん作れるようになりました。労働力を束ね、農産物をたくさん持つことが権力の象徴となりました。この磨製石斧が農業革命をおこす道具でした。

そして次には産業革命によって大量に製品を作ったり人間や荷物を運ぶ汽車や汽船もできました。機械技術の革新も進みました。イギリスという国がその発端となりました。産業革命の道具は蒸気(ワット)でした。そして蒸気を動かす元が木材や石炭からダム水力や石油やガス、原子力となって発展していきました。

さらに時代は進み、作った大量の品をさばく必要ができ、植民地が生まれました。多くの戦争が引き起こされて、今も続いています。

20世紀最後に時代は情報の世界へと移行していきました。集積回路の発達と低廉化によって情報革命がおきました。今現在世界のほぼどこにいても情報端末は使うことができます。神はいたるところに遍満するという「ユビキタス時代」が現実に来ています。

情報革命の道具はパソコンや携帯情報端末となり腕時計タイプのものが普及したり、小さい端末が大きく広がる端末も世の中に出てこようとしています。この情報革命によってさまざまなことがらが飛躍的にスピードアップされました。そして多くの人々が自らの望む情報をいつでも瞬時に大量に得ることができるようになりました。

また宇宙空間を飛ぶ衛星はもはや誤差一メートルで携帯情報端末の位置を特定することもできるようにしました。今後は人工知能(AI)の成長拡大が起き、物がインターネットとつながり次々に情報を分析集約していく(IOT)可能性をひろげています。人類の発展の変遷は時代時代の革命的な道具によってもたらされてきました。

石斧ー蒸気機関ー情報端末と道具は移り変わりました。産業革命時代とは明らかに人類の進展のスピードが加速されている現代になっています。一方私達をとりまく自然界もまた変化が誰の目にも明らかになってまいりました。「生まれて初めての体験」という言葉が世界各地の
多くの人々の口から聞かれるようになりました。自然界の猛威についてです。

増え続ける人口に対する食糧確保や燃料確保,鉱物資源確保のために森は爆発的に消えていっています。火を燃やし続けて水を生み、水を燃やし続けて火を生んでいます。そのことが大雨を生み、大火を生んでいるのでしょうか。大量の汚染物質が海に流れ込み、自然は海を風によって洗濯しています。台風です。

土地は薬物によって疲れ大雨や雷や竜巻を待っているかのようです。人類はぎりぎりに来ている感が湧いてまいります。この現在世界にまた過去や未来世界に共通してある人類や万物の宝は「光」。人類が今までの急速な変化をよく見て、見直し新しい革命を生み出す元はもしかしてこの「光」にあるのかもしれません。

アインシュタインの発見がもたらすその恩恵は「光電効果」の増幅となって混迷する世界に黎明の期をもたらすのでしょうか。産業革命の時代から世界が大きく変化して、強い者と弱い者、持つ者と持たざる者の差がとても大きく広がってまいりました。世界中が疲れているかに見える今、21世紀の歴史の裏面を理解し何故このようなことになっているのかのご理解に繋がるかもしれない記述がメールで送られてきました。ご参考になれば幸いです。

世界帝国から多極化へ」 田中 宇さん