奥の院通信から 「 ここはお国の何百里」

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ここはお國を何百里

離れて遠き滿洲の

赤い夕陽に照らされて

友は野末(のずゑ)の石の下。

思へば悲し昨日まで

眞先驅けて突進し

敵を散々懲らしたる

勇士はここに眠れるか。

 最近ではもう歌われることもなくなった。ここには敵に対する恨み・辛(つら)みの心は微塵もない。ただ事態を運命と感じ、悲しんでいる。これが日本人であり、素晴らしいが悲しい。

 ここで歌っている敵は、支那人か朝鮮人かモンゴル人か、よく分からないが、現場は満州の大地である。敵の兵士に武器を与えたのは、張学良か蒋介石か、或いはスターリンか。誰であろうが、その後にいるのは同じ人たちである。

 日本はこの地に、支那人、朝鮮人、モンゴル人、満州人そして日本人の5族共和を国是とする、満州国を建国したが、そんなことはお構いなしで、彼らはこの国を潰し、続いてその元となった日本をも潰した。

 いずれにしても、ここに現れた敵の後の奥を辿っていくと、ニューヨークのウォール街にいる金貸し連中に行き着く。この連中が奥の院であり、常に同じことを繰り返す。カネ儲けと人殺しとインフラの破壊を繰り返しながら、国を壊して乗っ取っていく。

 適当な距離を置き、場所を変えて、当事者が気のつかないように策していく。彼らは世界のメディアを完全支配しているので、世界を欺くことは実に簡単である。この歌が歌われてから100年経った。当時のことはもう分からない、分かる人がいても、それを覚えている人は少ない。

 石の下に眠る日本の兵士は、その金貸しのことなど全く知らない。想像すら出来ない。この日本の兵士を、この満州まで引っ張り出して撃ち殺したのは、辿っていくとウォール街の金貸し連中である。この連中のことを奥の院と名付けた。今はディープステートとも言う。自分たちがしているということがバレそうになれば、その時は、彼らは素知らぬ顔をして、静かに退いていく。そして時を待つ。使う駒を変える。

 世界中で、いざこざを起こさせ、喧嘩をさせる。その喧嘩を更に煽って、戦争に持ち込む。双方に金を貸して、武器を売りつけ、その戦争を出来るだけの体制・能力を整えさせる。起きた戦争は長引かせ、金貸しと武器商売で長期にわたって儲ける。その間に、新兵器も開発し、その実験も行う。

 彼らはそのまた100年前には、この支那大陸に阿片を持ち込んでこれを売りつけ、財をなした連中でもある。フランクリン・ルーズベルト夫人のデラノ家もそこで財をなした。だから、このフランクリン・ルーズベルトに日本潰しの役を演じさせた。彼はこの役を喜んで引き受けた。

 こうして彼らが日本を潰して、ダグラス・マッカーサー将軍が日本占領連合軍最高司令官となったとき、新たな経済の絶対支配者としてウィリアム・ドレイパー将軍を帯同してやって来た。このドレイパーは軍人ではなく、ウォール街の銀行ディロン・リード社の共同経営者である。実際は彼が奥の院の代理人としてマッカーサーに指図し、彼を監視していたことは知られていない。

 この銀行が100年前の1924年に、1億2000万ドルの債券を発行することにより、ドイツを再軍備へと踏み出させ、ヒットラーを育てた。第一次世界大戦で焼け野が原になったドイツを、再度工業化させ、ポーランドを使って、第二次世界大戦への道を進ませた。

 日本に対しては、大陸の蒋介石を使って戦争に導き、ドイツにはポーランドを使った。今、ロシアに対してはウクライナを使っている。やり方は同じであるから、この策を進めるのは簡単である。

 ただ、100年の時間をおき、世代交代したところで場所を変えて、駒を変えれば誰も気がつかない。100年の時をおくことによって、世代が変わって、しかも歴史は彼らが自分たちに都合がいいように書くから簡単である。そしてそれを子供に教えるので、なおのこと真実は藪の中となる。

 満州の大地で斃れた兵士の奥の奥にいる連中が、ドレイパーの姿で、ここにちらっとその姿が現れている。彼は先述した通り、実際はウォール街の金貸しであるディロン・リード社の経営者(金貸し)であった。

 今、彼らはウクライナに手を出し、あわよくば世界大戦に持ち込みたい。ここで日本の識者の多くは、「奥の院頑張れ、ロシアを倒せ、プーチンを処刑台に送れ」と囃している。本当に「思えば悲し」である。