奥の院通信から R5 5/24 「国民の覚悟」

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 グテーレス国連事務総長はG7広島サミットを前に、「核軍縮・唯一の被爆国日本の役割に期待する。北朝鮮やロシアによる『核の脅威』が高まる中、核軍縮について日本に期待する。核兵器を使用しないことを確認する時に来ている。この点で日本には、特別な道義的権威があると私は信じている」とメディアを通じて世界に発信した。

 ここでグテーレスはさりげなく「北朝鮮やロシア」と名指しで核の脅威を指摘している。核保有国は何も北朝鮮やロシアだけではない、一番多く保有しているのは米国である。何故ここでわざわざ「北朝鮮やロシア」と名指しするのか不明である。

 その上、今回急遽ウクライナのゼレンスキー大統領をG7に参加させた。これでは国連自体が、今回のウクライナ紛争でウクライナに味方していることになる。ウクライナは一貫して「もっと武器を、資金を寄こせ」と言い続けており、米国はそれに応え、陰で資金を提供し続けている。

 しかも、グテーレス事務総長は、ウクライナ情勢については「現時点では実りある和平交渉は非常に困難」と発言し、和平に向けての努力などする姿勢は皆無である。むしろ国連がロシア叩きの先鋒に立っている。

 その上彼は「AIが無秩序に発展し、兵器に転用される可能性について懸念」「各国が協力し、越えてはいけない一線を定め規範を確立すべき」という。誰に何を要求しているのかさっぱり分からない。国連が和平に向けて努力する姿勢など些かもないことが明確である。

 G7当日の報道で、「『核のボタン」を携行し被爆地に米大統領、19日に平和公園へ」と映像で報じ、「核のボタン」とみられる鞄を運ぶ米軍関係者を映し出していた。
 実は、バイデン大統領はまだ「核のボタン」の引き渡しを受けていないのである。何回も要求していたが、その都度拒否され、未だ彼らは保有していない。だからこそ、このよなパフォーマンスを敢えてしているのかも知れない。

 現職アメリカ大統領が広島を訪れたのは、2016年5月のオバマ氏に続き2人目となった。G7広島サミットに出席するバイデン氏は、19日に他のG7首脳と共に、被爆の実相を伝える原爆資料館を視察する。
 「核のボタン」は軍から派遣された側近が持ち、大統領は核使用に必要な暗号が書かれたカードを常に身につけているとされる、と重ねて報じていた。「核のボタン」についてこれほど詳細に報道することはこれまでは一度たりともなかった。

 いずれにしても、今回のG7は国連挙げて、ウクライナを支援し、ロシア叩きに奔走している姿が濃厚である。今回のウクライナ紛争は奥の院・ディープステートが当事者であり、何とかロシアを潰したいという趣旨であることは明確である。

 こうした中、日本は今回G7で奥の院・ディープステートの一員として主要な任務を果たし、反露という姿勢を明確にした。以前よく左翼が「それでは戦争に巻き込まれる」と叫んで「捲き込まれ論」をぶっていたが、その声は今回は全く上がらない。日本の左翼が奥の院・ディープステートの手先に過ぎなかったと言うことが明確になった。

 政治というものは決断しなければならない時があり、今回は日本はディープステート側に立ち、反露の姿勢を明確にした。日本国民も、その覚悟をせざるを得ない。北方領土問題解決など、遙か彼方に遠のいた。これも政治のなせることであり、国民も覚悟を決めなければならないのであろう。

 ウクライナは遠く離れた国であるが、ロシアは隣国である。漁業問題、資源問題と様々な局面で利害関係があり、お互いに協力し合わねばならない。ここでロシアが争っているウクライナに加担することは、対露関係も険悪になることは覚悟しなければならない。

 先に凶弾に倒れられた安倍元首相であったなら、今回どんな舵取りをされたであろうかと、つい思ってしまう。好むと好まざるとに拘わらず、国民は首相の後について行かざるをえない。