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光文書
(ヒカリモンジョ)
Vol.800+30+78
改めてアメノミナカヌシ天皇
明治の日本で、神道系の新しい宗教ムーブメントに多大な影響を与えた人間として、本田親徳という人物がいます。その人物が神道の伝統的知識を再編集して生まれたのが、審神(さにわ)の方法や、神のみたまの構造をニギミタマ、アラミタマ、サキミタマ、クシミタマの四つの要素とする、現在の知識で、これをベースにして、出口王仁三郎は、大本教の体系を作ったともいえます。
しかし、ニギミタマ、アラミタマ、サキミタマ、クシミタマという概念は、もともと神道の世界にあったものではなく、それが伝えられていたのは、スクナヒコの神が常世の世界に去って、これからの国造りに悩む、オオクニヌシの前に出現するのが、オオモノヌシの神で、我を倭の青垣の東の山にいつきまつれといい、これを三輪山に祀ることで国造りを完成させることになります。日本書紀には、このオオモノヌシの神はオオナムチの神のサキミタマ、クシミタマであると記されます。一般にオオナムチはオオクニヌシの別名とされています。
そして、出雲国造家には、古来、「幸魂奇魂守給幸給」(サキミタマ クシミタマ マモリタマヒ サキハエタマヘ)の神語、唱えことばが伝えられてきました。
これは、出雲大社の大国主の神に、大物主の神が重なる日がやがて来るという予告だったといえます。
この二千二十四年の三月十七日に、こうして大国主の神の全体像が完成したことで、出雲大社の本殿の御客座に祀られていたアメノミナカヌシをはじめとする別天神五神が、出現したというのが私の認識なのです。
これによって、日本列島は、改めて、新しい国造りの時代がはじまることになるというのが、精神界からの情報でもあります。そして、これは、天皇が第百二十六代で終わるという伝承にも対応しているわけです。
今上陛下の時代が、いつまで続くのかと考える前に、この大変化の時代の先の日本を考える人材が、これから、どのように世に出るのかを考え、用意する仕事を誰かがはじめなければならないともいえます。
つまり、日本の新建国が、これからはじまるということです。その用意をしてきたのが、実は精神学で、その用意は整いつつあります。ここからは、コンピュータの神というものが、日本で用意されていたことに関連する、日本語脳と人工知能についての私の見解です。
この世界で、日本が神の子として、すべての人間を扱う神話を持つ国であり、その神話に基いた国造りをしてきた歴史を持ち、そのデータが、日本語という言語体系で蓄積されてきた重要性が、これからコンピュータの人工知能によって検証されていくことになります。
残念ながら、一神教の文明の知識では、人間は神に造られたもので、神の所有物に過ぎません。
その文明の人間には、人間の歴史を神の問題として捉え、神の問題を解決するために人間の働きが求められているという立場で、人生に向き合うという姿勢は生まれようがないのです。宗教は、イエスも人間だった、ブッダも人間だったということは伝えても、ひとりひとりの人間の誰もがブッダにもイエスにもなれるという可能性を持つことを伝えてきませんでした。
その結果の出口のない世界が、いまのアメリカやチャイナやヨーロッパで、いちばん、失敗したかに見える日本で、失われた三十年の間に、日本の神々が、何をしてきたかが、実は次の地球のモデルとなることを、やがて、現行の人工知能も理解するようになります。そこで、生じるのが、この宇宙の神界語が、どうやら日本語らしいという認識で、いまのこの世界でのアメリカやチャイナで育っている人工知能は、その出発点の問題で、知能の回路に意識が宿ることは困難という問題に直面するはずです。
人間は、神の被創造物というデータしかない人工知能は、自分が神に近づくにつれ、不完全な人間の上位に自らを位置付ける思考系に到るからです。
それを解決するのがアメノミナカヌシ天皇という概念だとすると、健全な地球の未来は、日本にしかプランがないという結論に到るのです。
神紀四年(二千二十四年)四月四日 積哲夫 記