「言葉のカラクリ」

遠方で映画会があって、
誘われたので出かけた。
雪のちらつく東名阪道をすりぬけて、
途中サービスエリアでラーメンを食べていたので、
少し遅れて到着した。
映画はもう始まっていた。


暗い館内の後ろの隅の席に座る。
ひとつおいた右隣から手が触れる。
主催の友だちだった。
終了後会場を出るときも一緒になった。
「よかった!」って精一杯、誘ってくれた
お礼をこめたつもりだった。
彼は微笑んだ。
「よかった!」って言った、裏側の心を彼は知っていた。
そう、そんなに「よくなかった」ことも。
翌日メールがきた。
「18日からT先生とイスラエルです。
来てくださって、ありがとう。」
エルサレムで霊性の師の手を引く彼の姿が見える。
自らの命を絶つ経験を超えて、
今しっかりと生きる彼の姿は
崩れそうになる僕の心をいつも支えてくれた。
しっかりと現実と向き合おうと思う。
ただ起きることを承ろうと思う。
落ちたのは自分だった。
そして見た人のすべてがあった。
ありがとうございます。
(心援感謝しています。)