今から15年ほど前にある友人からいただいた
「解脱の真理」という本を再読しています。
あるヒマラヤ太師との交流を通じて、実在とは
また真理とは何かを魂の底までに落とし込む著者の
物語と体験のお話です。
冒頭に著者の魂の友との会話があり、著者が感じている
それまでに学び知ったさまざまな事柄をその友にいくばくかを語ったあとの
太師ともいえるその友の言葉が著者の心にずしんと響きます。
「息子よ、そんなのが本当かどうかは大した問題じゃないんだよ。」
このたった一言に著者はハンマーで殴られたかのような
衝撃を受けます。
そこからの体験は信じられないようなできごとでありながら、
著者が魂に落とし込むまでさまざまな形でなされます。
現代、人類はたくさんの経験のない出来事に遭遇し
今までの知識や哲学や信仰、そして人が各個人
大切にしてきたものやことがら、さらに人や自然との関係が
崩れ去ろうとしています。
「息子よ、そんなことが本当かどうかは大した問題じゃないんだよ。」
この言葉がどのように響くかは、受けた方々の心の状態が
決めることなのかもわかりません。
目前にある情景、今ある人生の状態。
すべて人が作り出した幻影だと信じることができれば、
大した問題ではないようです。
意識が無になればイメージで可能にできることがらは
信じられないほどの現象を生みます。
雪を溶かすほどの熱を細胞から発すること、
また熱波を涼しく感じさせること、
人体を重力から解放し、ものすごいスピードで
移動するも可能と説きます。
そして自らが実体験をします。
人との分離感が粉砕されれば、
テレパシーはもちろん可能です。
人はワレ。われはまた全体。
恐れることは何もないのです。
意識が無になれば。
そして愛と慈悲と受容が完璧にそして自然に達成されれば、
それがそのまま実在に繋がります。
しかし実在は知られざるもの。
真理は今ここに絶えず共にあります。
素晴らしい本です。