2608「カオスの時代を乗り越える ただひとつの方法」2022.2.14 自分で自分を自分するから

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 今回は「木の花ファミリー」のいさどんの「ジジイのブログ」から2022年2月8日の記事の一部「2022年元旦のジイジの挨拶」を紹介します。

「カオスの時代を乗り越える ただひとつの方法」 2022年元旦のジイジの挨拶

新年明けましておめでとうございます。

12月31日から夜が明けると、世界が新鮮で違ったように感じます。そこで、新たな年を迎えたような気になります。それは、地球は常に同じように回り、自転公転を繰り返し時が経っていく筈なのですが、その時というものには節目があり、1年の始まりの日には、その始まりを新たな気持ちで迎えるという私たちの意識と連動する何かが、この空間というか、この場にそういった響きとして感じられるからです。

 この新しい年のテーマは、「カオスの幕開け」です。「カオス」とは、「混沌」という意味です。何が混沌かというと、時代が難しい時代に入り、先行きが見えない。表面的には同じ時間を過ごしていくように見えても、政治、経済、産業などの世界情勢は混迷を極め、環境問題がいよいよ顕在化し、天変地異を始め、世界中で様々な災害が起こることが予測されています。

さらに、私たち人類が考えられる範疇を超える想定外の出来事が、これからの人間社会にのしかかってくることが予測されます。これまででも、地球の営みに人類が付き合ってくる中で、予測不能な出来事には出会ってきましたが、人間たちが、過去に起きた出来事を未来に当てはめていくことによって、人類の進化がもたらされてきたのです。

過去のことをデータとして未来を読み解き、それに基づいて進化してきたことで、人間は「自分達はわかっている」とする傲慢さがもたらす特殊な能力の上に支えられた進化は、予測不能なことに対して無防備であることを、今時代はこの混迷を通して伝えてくれているのです。

 そういった今までの人間の姿勢が、まだ改まらない中で、私たちはこのような、自然と共に生きる農的な暮らしを営んでいます。今、自然は人間に対し、何かメッセージを伝えようとしていますが、それがどんなメッセージかという事が人々にはまだよくわからない中で、ついつい自分達の都合の良いように日々が進んでいくことを想像してしまうのです。

しかし、実際に過ぎ去った過去を振り返れば、たくさんの想定を超えた出来事に出会ってきました。自然災害だけでなく、人間のつくる人工の世界の中では悲惨な出来事がたくさんあり、相変わらず自殺者も多いのです。

そういった中で「混沌」が何を示すのかというと、混沌には二つの意味があります。

混沌として先が見えないという事は、ネガティブに捉えれば、不安の発生源であります。しかし、先が見えないからこそ、混沌の先に何が起きるのかという事をポジティブに捉えれば、私たちが想像できることを超えた新しい時代を迎えるという事が言えるのです。

 その新しい時代は、新たなものを与えてくれるだけでなく、ネガティブな出来事が起きても、なぜそれに出会ったのかを考えれば、自らの想像を超えた出来事を頂く精神を育ててくれる機会となり、それは、私たちが生かされているという生命としての原点を学習する機会でもあるのです。

そこで人々は、自らが陥っている、進化を妨げる自我を乗り越えていく事ができるのです。その時点で、次の時代が観えてくるのです。つまり、混沌とは、私たちの現状の能力を超える可能性を秘め、次へといざなう希望にもつながるのです。

「カオスの幕開け」とは、そういった先の見えない難しい時代に、世界中が入ったという事です。世界中がそういった時代に入った時だからこそ、智恵を湧き出させる。私たちが智恵の湧き出す器になるためには、美しい心でいなければなりません。正直で、みんなが信頼できる。そういった場所を創るからこそ、みんなの力が集結し、無駄なく一体となり、それを乗り越えていけるのです。

混沌の時代に、嘘をついて、人とつながらない、正直でない人々は、互いを疑い、ますます孤独になり、不安が増していくことでしょう。孤独というのは、最後には自分自身を行き詰まらせます。それが今の時代、社会に様々な形で現れています。そういった、私たちを不安に貶める因子を突破するためには、いつも自分のお腹の中にあることを正直に外に出し、人と通じ合い、信頼できる関係を創ることです。

 その信頼できる関係を創る時に、一人では、いったい誰と信頼関係を創るのかということになります。たくさんの人が集まり、信頼できる豊かな場所を創る事こそが、このカオスの時代を乗り越える唯一の方法なのだと思います。

時代が難しくなればなるほど、その厳しい時代を乗り越えるために、豊かさを表現する。その豊かさとは、みんなで助け合って生きていくこと。それが今、私たちに求められていることだと思うのです。

今年は、去年よりももっと厳しくなることは、まず間違いないでしょう。そんな中で唯一、こういった生き方を大事として始まったこの暮らしは、今年で29年目に入ります。この暮らしをしてきたことの意味がいよいよ示される時代が来た事を思うと、ますますこの生き方の大切さを感じます。皆さんと共に、その理想をぜひ実現しましょう。そして、自分達だけのためではなく、世の中のために、見本となっていく時が来ている事を実感しています。

 今ここで、こういった生活の発起人としてこの話をしていますが、それはここにいる一人ひとり、老いも若きも皆が自覚し、自分発でその発信をしていく人になって頂きたい。そのネットワークをもって、ここの理想を表現し、世の中の模範としましょう。

 そういった意味で、昨日から今日への区切りを越えただけではありますが、とてもめでたいと感じます。本当にめでたい生き方を表現する時代が来たのですから、「難しかったけど、良かったね」と、みんなで未来に言えるような決意のもとに、改めて、新しい年のスタートを切りましょう。

 本当に、おめでとうございます。そして、ありがとうございます。