危機にあったクレディスイスは、UBSとの合併という道で、問題を先送りされ、世界は、平穏を取り戻すかのように見えています。
しかし、今回の危機は、リーマンショックを押さえ込んだ手法が、すでに、資本主義の根本のルールを無視したものであり、世界経済を崩壊の危機から、救済するという政府、中央銀行の目的が、実は、マネーの支配権を握るものたちを破滅させないためのものだったことを、歴史的に証明する一歩だということに、まだ、多くの人間は気付いていません。
資本主義とは、金利の神と私が呼んでいるもののイズムです。その根本は、聖書の神が否定している、金利、なのです。
その金利を、いまの世界は忘れた社会にしようとしています。そうしないと、いまの世界を支配している金持ちは、破滅に到るような経済システムが、地球に出現してしまったのです。
聖書の神と金利の神の戦いが、聖書の時代と私が呼ぶ過去二千年の歴史の原動力だと考えてください。
人間の欲望が、歴史の原動力というよりは、マネーの仕組みの結果として、血塗られた歴史がつくられたと理解した方が、合理的だということです。
それが、金利を否定する神と、金利の神との戦いの歴史です。
その戦いの中では、当初、金利を否定する側にいた宗教者も、教団という人間組織を形成すると、その維持のためのマネーを、金利の神のコントロールする人間世界の経済活動から得なければならなくなります。
各種の教団が、信者にお布施や献金を求める根拠は、人間社会に経済的な活動団体として、それが存在しているからです。
お布施や献金が、それをした人間のたましいの救済のために役立つことを期待するよう、教義は人間によって加工されていると考えればいいのです。
精神学の立場では、神のワケミタマがたましいなので、人間は、教団などを介さずとも、直接、神とコンタクトすることが可能です。そのコンタクトに成功した時点で、自分の人生と神の存在のテーマはリンクしているのだと理解できます。
現在に生きている、ほとんどの人間にとって、人生のテーマはマネーです。
マネーがなければ生きられない時代に、いまマネーをコントロールしている人間グループがつくった社会のルールの中で、マネーを得るために労働をするということは、悪魔にたましいを売って、日々、生活しているということに気付くと、どうなるか。
そのテーマに目を向けて生きることから逃れるために、あらゆることをします。
それができないと、心を病みます。身体も病みます。
いま生きている多くの人間は、この神のテーマに気付く前に、自分の人生から、無意識に逃亡しようとしているということです。
しかし、もう、その時代は終わりました。
金利を否定する聖書の神の側の立場が、ゼロ金利ということです。いまの世界の危機は、金利の神を崇めていた人間グループが、世界のマネーのほとんどを、いまも所有し、コントロールしているところから来ているのです。
これは、歴史的に見ると千九百二十九年にはじまった大恐慌の前夜にも似ています。大恐慌の先には、ナチスの台頭などもあり、第二次世界大戦という日本がアメリカの属州となるきっかけとなった大戦争がありました。
歴史的には、この大恐慌も、その前にあったソ連邦の成立やナチスドイツの台頭などにも、国際金融資本といわれる人間グループの関与があったことが、すでに知られています。近年、マスメディアがよく伝えるグレートリセットというものは、もしかすると、いま進行中の金融危機の先にあるプログラムを示しているかもしれないのです。そのプログラムを企画している人間グループこそ、金利の神を崇めているものたちで、彼らがこれからも地球の支配者であることを許さない存在が、いまの地球に関与していることを知らせているのが、このゴッドブレインだということになります。精神界の真実に人知が触れつつあるこの時代の先に、大戦争を生じさせないはたらきが、目覚めた人間に求められています。
神紀三年(二千二十三年)三月二十三日 積哲夫 記