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8年前(2014年)まで、ウクライナの首相を務めたミコラ・アザロフ元首相(74歳)が、「プーチンはウクライナ東部の数十万人の命を救った」と主張している。彼は2010年から2014年までウクライナの首相を務めた。
ウクライナは大統領がいて、その下に首相がいる。大統領は国の元首であり、首相は政府のトップである。その政府のトップがミコラ・アザロフ首相であった。
ウクライナは2010年までは親米派(奥の院・ディープステート派)のコシチェンコが大統領であったが、そのあと、その政権が崩壊し、親露派のヤヌコーヴィッチが大統領になった。そしてそのもとで首相を務めたのがこのアザロフ首相である。
アザロフ首相は、先日3月6日に自身のフェースブックに記事を投稿し、これが世界(日本以外)の話題を呼んでいる。「プーチンは数十万人の命を救った」と主張した。彼はここで、大きな二つのことを告発・暴露した。
一つは、NATOの対ロシア核攻撃と言うことである。NATO軍が、ウクライナ国内に軍隊を配備する計画があった。旅団で言うと、陸軍は二つの旅団、海兵隊は一つの旅団、それから空軍を一つ。この4つの旅団を、ウクライナ国内に配備する計画というのがあって、そのうちの空軍の方は核兵器搭載可能ミサイルではないか、あるいは、その可能性があると言うことである。この計画を今年の夏まで、遅くとも年末までには、完了するという計画だった。ロシアはこの情報を昨年12月に入手したと、この首相が言っている。
ウクライナはNATOに入っていないのであるが、NATOは秘密裡にロシアを核攻撃するという計画があったという。これが真実かどうかは別として、重要なことは、これをウクライナの前首相が言っているという事実である。
NATOはロシアに対して、核攻撃を計画していた。ロシア政府はこれを知って、これを阻止するためにウクライナ侵攻を決断したと言っている。今、何故プーチンがウクライナ侵攻を行ったのか、種々言われているが、このアザロフ元首相の言う「NATOが秘密裡に進めているロシアへの核攻撃」が事実だとしたら、プーチンとしては、防衛のためにウクライナ侵攻したと言うことになる。
こうなると、プーチンのウクライナ侵攻というのは、国際法違反だという見方に対して、これは防衛戦争だということになる。どちらが正しいかは分からない。
プーチンは言っている。「ロシア国境近くのハリコフという町からモスクワまで、ミサイルは3分、報復の時間はない。アメリカからのミサイルだったら30分で、報復の時間はある。
ウクライナの中のNATOはアメリカである。アメリカの核兵器を搭載ミサイルが配備されたら、それだけでプーチンはアメリカの言うことを聞かざるを得なくなることを意味する」と。
もう一つ、アザロフ元首相がフェースブックで言っているのは、ウクライナ軍のドンバスに対する大規模攻撃である。目的はロシア系住民の皆殺し(ジェノサイド)である。これをこの2月25日に開始するという計画があったという。
ウクライナ政府軍がウクライナ東部の、ロシア系住民が住んでいるドンパス地方、ドネツクとルガンスクという2つの州がある地域、ここを攻撃しているのは、もう8年前から続いている。これを止めさせようとしていたのがプーチンだった。
ここで更に大規模な攻撃を、ロシア系住民の掃討作戦のようなものを、2月25日から始める予定だった。だから、プーチンは数十万人の命を救ったことになるとウクライナの元首相が言っているのである。勿論、この人は親露派政権にいた人なので、そういう見方をすると言うのは充分あり得る。
このアザロフ元首相の発信したフェースブックでの発言以来、彼はいろいろな世界のメディアにも出ているが、日本のメディアは一切取り上げていない。
ウクライナ国内では、今テレビ番組でインタビューを受けているが、これはウクライナの番組である。チャンネル1のスタジオでコメンテーターからインタビューを受けている、キエフの町はロシア軍から空爆を受けていると言うけど、普通にやっている。
それからもう一つ、アザロフ元首相が告発していることがある。それは、3月11日ヴォルテールネットワークというメディアの報道である。ウクライナにあるアメリカの生物兵器研究所大爆破計画で、このウクライナの中に、アメリカの運営する生物兵器研究所があると言う話である。
長くなるので、この続きは明日の通信で書きます。