奥の院通信から R43/30 「ウクライナのゼレンスキー大統領」

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 2019年5月、ゼレンスキーはコメディー俳優からウクライナ大統領になった。その時の彼の公約は、ロシアのプーチン大統領と交渉して、ウクライナ東部のドンパスでの紛争(ロシア系住民の大虐殺)を終わらせることであった。

 それから腐敗撲滅を掲げた。政府の中が腐敗だらけなので、そこでどこの利権とも繋がりがない人物であり、政治家とは無縁の俳優が大統領になることで、腐敗撲滅が期待された。

 それから彼はネオナチの解体を公約した。ウクライナでは、ネオナチというものが政府内でも力を
もっていたので、このネオナチを解体することを公約した。そして、大統領になったあと、2019年、彼は東部の町のゾロテを訪問した。この町は首都キエフの東部にあって、ここがネオナチの有力部隊であるアゾフ大隊の中心地だからである。
 ここで彼が「ネオナチの思い通りにはさせないぞ」とでも言ったのか、かなり激しいやり取りがあったという。ネオナチの敵という立場に立って、そのネオナチを解体すると言った。

 そしてその年の12月、パリでドンパス紛争の停戦合意がなされた。ゼレンスキー大統領、プーチン大統領、マクロン大統領、メルケル首相(当時)がパリのエリーゼ宮で話し合いをし、最終合意に達した。この時の合意が「ミンスク合意」である。

 ところが、このミンスク合意を、ウクライナのネオナチが遵守しなかった。このミンスク合意に違反して内戦が行われていたウクライナ東部で、再び戦闘(ロシア系住民虐殺)を再開したのである。そして、ゼレンスキー大統領がこれを止められなかった。しかも、その後ゼレンスキー大統領が態度を変えていくことになる。

 結局、このミンスク合意が守られなかったと言うことでロシア側は怒る。プーチンも怒った。ここでロシア側と緊張関係が生まれ、これがエスカレートしていった。そして、遂にロシア側が武力で制圧するぞとなった。

 このようになって、ロシアとの紛争が近づいてきて、ネオナチ解体を公約していたゼレンスキー大統領は手のひらを返して、ネオナチに急接近していくのである。これがウクライナの大きな変化であり、今回のウクライナ紛争(戦争)の根本原因である。このことを言わずに、「ロシアがウクライナを侵略した」とだけ言う。

 こうして、先月2月24日、ロシア軍のウクライナ軍事侵攻となった。この日、プーチン大統領は、国民に向け演説をする。この中で彼は、「軍事作戦の目的はウクライナの非ナチ化である」と言っている。ウクライナ政府は、このネオナチに乗っ取られているので、このネオナチを一掃するとプーチン大統領は言っている。これはアメリカのメディアにとっては都合の悪い話であった。

 アメリカのメディアにとっては、ウクライナ政府内にネオナチが存在するというのは不都合な話になる。しかし、プーチンの言っていることは事実であり、ウクライナにおいてはネオナチの影響力が強く、このことは隠す必要がある。ウクライナ政府内でそのネオナチの影響力を隠すために、ゼレンスキーは自分がユダヤ系であるということを、アピールし始めた。

 そもそも、ある程度の立場にある人物を「ユダヤ人」とは言わないものである。むしろ隠すものである。ところが、ここでアメリカのメディアはもっとこのことを、積極的に使い始めることになる。そして、ゼレンスキー本人も使い始めた。第二次世界大戦で600万人のユダヤ人を殺したナチスとユダヤ人の私がどうして手を組めるのかと言うわけである。現に、大統領就任当時、2019年当初はネオナチ解体を主張し、公約していた。

 ところが、ロシアとの戦いが現実のこととなると、今度はロシアとの戦いのために、ネオナチを使い始める。そのネオナチの一つがアゾフ大隊である。ゼレンスキー大統領の変わり身の早さというところである。アゾフ大隊は再び東部ウクライナで、ロシア系住民の大虐殺を始めたのである。ゼレンスキー大統領も彼らを制御できない。

 そこに、アメリカが彼らに武器援助を始め、紛争を拡大させつつあるのが現状である。プーチンとしては直ぐに終わらせる予定のこの紛争を、終わらなくしているのは、武器援助し始めたアメリカのディープステートである。彼らはこの紛争を拡大させ、あわよくば世界大戦に持ち込みたいのである。もう紛争の当事者は、ウクライナではなく、奥の院・ディープステートなのである。