奥の院通信から 「ウクライナ紛争の本質」

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2月24日(木)、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻した。世界のメディアは一斉にロシアのプーチン大統領はウクライナを侵略したと報じた。

 プーチンは直ちに「ウクライナがロシア系住民を虐殺しているから、それを止めさせるために軍事侵攻した、我々の軍隊は虐殺を止めさせるために進行したのであり、その意味では侵攻させた軍は平和維持軍である」と世界に向けて発信した。しかし、メディアはこれをあえて無視した。

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアはウクライナを侵略した。軍事侵攻してウクライナ人を虐殺し始めた。助けて下さい!」と叫んで、世界の向けて助けを求めた。こちらは直ぐに、世界のメディアが取り上げて、ウクライナ人が悲惨な目にあっている光景の映像を、これでもかと流し、プーチンを悪者に仕立て上げることに成功した。

 日本も世界のメディアの同調し、ロシア悪しの論調を張り、実際にロシアを公式に非難し始めた。岸田首相も直接避難し始めた。その上で、日本はウクライナのゼレンスキー大統領を国会に招致し、彼の言いたいことを直接訴えさせた。

 この時、ロシアのプーチンも同じく招致し、彼の言い分を披露させておれば公平であったが、それはしなかった。いわゆる「一方聞き」を実施した。不公平の批判は免れない。

 問題はロシアの言うこととウクライナの言うことのどちらが正しいのかと言うことに尽きる。紛争であるから、宣伝戦となり、お互いの言い分は違うのは当然である。後は受け取る側の判断となる。そのために、重要となるのがメディアである。メディアは奥の院・ディープステートが完全支配しているから、一方の言い分(この場合ウクライナ)しか伝えない。

 実際に、2015年に国連のアムネスティが、暫定政権ウクライナの政権に、東部地区で虐殺行為、人権侵害行為が行われていることに対して抗議をしている。

 更に、2016年には国連難民高等弁務官が、ウクライナ政権に対して、虐殺に関して抗議をしている。そもそも、その前からウクライナが国内のロシア系住民を虐殺していたので、ロシアのプーチン大統領が抗議し、2015年2月、フランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相立ち会いの下に、「以後虐殺はしない」と合意(ミンスク合意)している。

 また、2015年、2016年と永年にわたって、アゾフ大隊がウクライナ東部地域のウクライナ国民(親露派)を殺害していた。その時点では、一万と言っていたが、実際は1万4千人ぐらい殺害し、そのうち200人が子供だったというデータも国連に存在する。

 アゾフ大隊というのは、私設部隊(民兵組織)だった。私設部隊というのは、民間軍事会社みたいなもので、国家が責任を負わないで傭兵部隊が好き勝手にやれるからいつでも逃げられる。2015年、2016年の責任は私設部隊の隊長にあるが、その人物が逃げたりしたら、それは単なるテロリストになってしまう。

 結局その後、アゾフは国家親衛隊となりました。彼らがそれまで散々あくどいことをやり過ぎて、これを支援していたアメリカが表向き支援できなくり、ウクライナ国家が管理する措置を取らざるを得なくなった。つまり、アゾフ部隊とは、国家親衛隊になる前は私兵だった。そしてここに資金を出して活動させていたのはコロモイスキーというウクライナ最大の財閥であった。

 コロモイスキーはソ連が解体され、ソ連の国有企業が民営化された時に、生まれた財閥で、オルガルヒの一つ、まさに奥の院・ディープステート企業である。従って、今回のウクライナ紛争は、ウクライナを駒として使って、奥の院・ディープステートがロシアに仕掛けている紛争・戦争である。

 彼らはメディア媒体を完全支配しているので、自分たちの引き起こした紛争を、さもロシアのプーチンが自分の野望から引き起こしているように世界を欺しているのである。特に日本では、先の大戦でスターリンの行った悪行を持ち出し、プーチンがKGB出身だと言いながら、当時のソ連のしたことをプーチンに重ねて論じている。

 今、ウクライナで起きている紛争の実体を見間違えてはいけない。戦争当事者は奥の院・ディープステートとロシアである。しかも、奥の院・ディープステートがウクライナとコロモイスキーを駒として使って、ロシアのプーチン大統領に仕掛けている戦争である。うかうかと彼らの宣伝に乗ってロシアを非難するのは危険であり、今後の日ロ関係に大きな傷を残すことになる。今のロシアはソ連の後継国家ではない。せっかく安倍元総理の残した日ロ関係改善の成果を無にすべきではない。