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今からおよそ2年前の2020年8月、レバノンの首都ベイルート港で大きな爆発事故が発生し、死者200人あまり、負傷者7000人を出した大惨事があった。第一次、第2次と爆発事故があり、第一次事故が発生した時に、駆けつけた消防隊員らの多くが第二次爆発事故で犠牲になり、ベイルートの都市機能が大きく損なわれた。人口680万人のレバノン国にとっては致命的であった。
その上でこの事故が起きて、石油の備蓄も底を尽き、電力供給がストップしてしまい、病院は崩壊し、水の供給も断たれ、金持ちは国外に脱出している。事故の翌月の2020年9月にはハッサン・ディアブ首相の内閣は総辞職し、それ以来この国は崩壊の道をまっしぐらである。
周辺国には石油生産で潤っている豊かな国が沢山あるので、援助の手を差し伸べようとする国があるが、その援助資金を巡って内紛が起きる。国は多民族国家で、宗教も多数が入り乱れ、それぞれが議会に議席を持っているので、それらの援助資金は本当に必要としている現場には届かず、途中で消えてしまう。政治の腐敗の恐ろしさは目に余る。
ここで最近救世主が現れた。エジプトである。6月21日(火)、エジプトとレバノンが天然ガスの供給で合意し、発電所が動かせるようにしようとなった。ところがここで、この計画を邪魔する者が現れた。アメリカのバイデン政権である。アメリカはシリアに経済制裁を課してる。
バイデン政権はアメリカが課しているシリア制裁措置に関して、この取引がシリア制裁に関する条件に準拠しているかどうか、ゆっくり検討したいというのである。これはエジプトとレバノンとの合意である。バイデンが嘴を入れる問題ではなさそうに思えるし、レバノンの国民にとっては、電力供給は死活問題で、これを止めるのは人権問題である。
しかし、バイデン大統領は、後にいるディープステートに言わされているのであり、実際は、この取引を止めさせようとしているのはディープステートなのである。彼らは苦境に陥った国を助けるのではなく、益々苦しめる方向に導く。そうすることによって紛争を拡大させる。内戦のエスカレートを望む。
レバノンにはイランの意向を汲むヒズボラがおり、彼らがレバノンを半ば支配している関係上、ここで起きる内戦は、イスラエルとイランの紛争拡大に向かう。イスラエルはディープステートの総本山であるから、この取引を邪魔するのはイスラエルである。彼らは紛争をエスカレートさせ、戦争に持ち込みたい。そうして、イランを潰してしまいたいのである。仮にそこまで行かなくても、戦争になれば儲かる。レバノン国民を犠牲にして、武器を売り、戦争させる。
幸いにして、今はウクライナ問題に世界の世論は釘付けになっていて、ここレバノンでの問題は等閑に付されている。その間にやってしまえと言わんばかりの動きである。レバノンのこの危機を煽っている勢力と、ウクライナ紛争を起こしているのは、同じ連中である。要するに、同じ連中が、世界中あちこちで火を付けて回っている。
何処でもいいから、付けた火が上手く燃え上がってくれれば彼らは満足する。あとは燃え上がった火が長く勢いよく燃え広がればいい。やがて大火となってくれれば商売繁盛となる。破壊し尽くしてその復興需要も手にする。その間、貸したお金に対して利子を取りながら、美味しいビジネスを遂行する。このビジネスモデルを太古の昔から行ってきたのが、奥の院なのである。
ウクライナもレバノンも、日本からは遠く離れた場所であるが、同じ問題は尖閣諸島から始まる極東アジアでも、何時起きてもおかしくない状態にある。北の坊やから大陸の習近平を使うと、いつでも日本を標的に出来る。既に目に見えないところで、静かに問題は進行しているのかも知れない。がん細胞が見えないところで増殖し、発見された時にはもう手遅れと言うことになる。
何時の時代も戦争を起こすのは金貸し連中である。戦争は起きるものではなく、起こすもの。しかも、その起こす連中は太古の時代から、いつも同じ人たちである。これは「陰謀論」ではない、「陰謀論」ではないからこそ、人は「陰謀論」と言わされているのである。