2794「優しい人」2022.8.20 自分で自分を自分するから

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今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2022年08月17日の記事を紹介します。

「優しい人」

私たちは肉体を脱いで、元居た世界に戻る時、この一生の間に起きた出来事を、

その時の感情まで交えながら、

いえ自分だけでなく、交わった周りの人々の感情まで含めて

走馬灯のように再体験するそうです。

その時、私たちは、自分の一生をどう総括するのでしょうか?

・自分のことばかり考えて、人を思いやる気持ちが皆無だった

・苦しみ、悲しみを、社会や周りの人のせいばかりにして、憎しみの心に満ちていた

・大きなことはできなかったけれど、周りの人と笑顔で仲良くやって来た

死の床についた時、どう思えるのが幸せでしょうか?

それは、日々の平凡な暮らしの中で、私たちが、どう生きているかにかかってきます。

今の私たちの心が、どのような状態であるかにかかってきます。

さて、今日は欽ちゃんこと、萩本欽一さんのお話をご紹介します。

華やかなTVの世界と異なり、欽ちゃんは子供のころより貧困に苦しんできました。

だからこそ、人の痛み、気持ちがわかる人になったのかもしれませんね。

<引用開始> 引用元

東北の被災地へは、何度か行きました。

何人かの人に直接話も聞いたんだけど、僕がいちばん感動したのは

津波で流されてきた女性を助けた父ちゃんの話。

この父ちゃんの家はたまたま高台で、二階にいたら津波が玄関先まで押し寄せてきたんだって。

その流れを見ていたら、女の人がぷかぷか流されてきたので「こりゃ大変だ!」っていうんで、あわててホースを持ってきて投げた。

投げるほうもつかむほうもうまかったんだろうな、

女の人はそのホースにつかまって、父ちゃんに救助された。

父ちゃんは津波の水が引くまで女の人を家で休ませて、それから家に帰したって言うの。

すごいドラマなのに、お父ちゃん、さらっと言うんだよね。

だから僕、聞いてみたの。

「お父ちゃんに命を助けられた女の人は、どういうお礼を言って帰ったの?」

そしたらお父ちゃんの答えがまたすごかった。

「な~んも言わんよ。ただ黙ってぎゅっと俺に抱きついた」

へぇ~っ、と思ったね。

女の人って、本当に「幸せ!」って思ったときは、抱きつくんだね。

「ありがとう」の上は、「ぎゅっと抱きつく」ってことを、

僕は東北のお父さんから学びました。

また、別の学校を卒業したばかりの青年。

この家にも「こんにちは!」っていきなり訪ねたら、お母さんが出てきたので、

息子さんがファンレターをくれたことを話して、

「これ、お見舞金です」って、渡そうとしたの。

そうしたらこのお母さんはこう言いました。

「こんなことを言っては被害にあわれたほかの方に失礼だし、

大きな声では言えないんですけど、 うちは震災のおかげで幸せになっちゃったんです」

えっ?どういう意味なんだろうと思って聞くと、

「地震があったとき、息子は会社の寮に住んでいて、私は家で一人暮らしをしていたんです。

幸い無事でしたが、家は壊れてしまってね。

そうしたら会社の方が、

『こういうときはお母さんも一人では心細いでしょうから、息子さんと一緒に住みなさい』って、 私も寮に住めるよう、特別な計らいをしてくれました。

だから欽ちゃん、私たち幸せなんです。

このお見舞金は受け取れません」

そう言われて、僕は考えた。

「わかった、じゃあ見舞金じゃなくてパーティ代ということにします。

だから、息子さんと一緒に食事にでも行ってください」

「そうですか。じゃあ久しぶりに息子と食事に行きます」

お母さん、今度は受け取ってくれました。

家がなくなった悲しさより、

息子と一緒に住むこの幸せをかみしめていたお母さん、素敵だったな。

会社も粋なことをするよね。

つらいときって、みんな優しいことを考えるね。

僕が訪ねた中で、唯一元の家に住んでいるご夫婦から聞いた話も素敵でした。

20坪ぐらいのこぢんまりした家で、旦那がこう言うんです。

「つぶれなかったんです、うちだけ。

ご近所の家は大変な被害にあったのに、このうちはひびが入っただけで、あとはなんともない。小さな家だったからよかったんです。

家が小さくてよかったねって、家内とも話してます」

私たちは被害に遭ってないし、今でも幸せなのでお見舞金は受け取れない。

このご主人はきっぱりこう言って、とうとうお金を受け取ってくれませんでした。

こういう人のとこには、僕が行ったあとで運の神様が訪ねているんじゃないかな。

みんなつらい思いをしているかと思ったら、みんなそれぞれの幸せをつかんでました。

すごいなぁ。

僕のほうがみんなから勇気をもらってきたんです。

<引用終了>

欽ちゃんのおっしゃる通り、私たちは、自分自身が

苦しく、辛い経験をすることで、同じような人の痛みや苦しみを、

・感じる心

・おもんばかる心

・優しい思いやりの心

が沸き上がります。

人生において、一度も挫折を味わったこともなく

全てが順調で、健康にも、お金にも、友人にも、才能にも恵まれてきた人は

きっと、人の心の痛みを感じ取る力が鈍いかもしれません。

ですが、私たちが生まれてきた、第一の目的は、

心を磨くためです。

心をきれいにするためです。

・お金を儲けるためでも

・大きな仕事を成し遂げるためでも

・おいしいものをたくさん食べるためでも

・友達と享楽にふけるためでもありません。

ですから 恵まれた環境に生まれ、そのまま、何の苦労もなく、楽に生きた人生で

魂を磨くことができなければ、何のために生まれてきたのかわかりません。

逆に

・辛い経験

・苦しい経験

を経たことで

・優しい気持ち

・お互い様の気持ち

・おかげ様の気持ち

・感謝の気持ち

が芽生えたのならば、神々の計画が、大成功したということです。

この美しい心こそ、この感謝の心こそ、

私たちが、地球転生を待ち望み、手に入れたかった、最高のものだからです。

どうぞ、今苦境に置かれている皆さん、勇気を出してください。

・苦労の後、

・苦しみの後

・悲しみの後

そこには、神様が大きな大きな恩寵を用意して待ってくださっていますから。

苦しいときも、悲しいときも一人ではありません。

傍らで、私たちを見守り、励まし、ともに歩もうとしてくださっている

私たちの神様がついてくださっているのですから