3977「優しい世界」2025.8.7 自分で自分を自分するから

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今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2025年08月04日の記事を紹介します。

「優しい世界」

今日は荒木忠夫さんの「こころの風景」より、ご紹介します。

<引用終了> 引用元

家族にはいろんな風景がある。

そして、それぞれの風景は、家族ひとりひとりの、心の風景でもある。

会社勤めの18年間、私はずっと人事部に所属していた。

人事部は一見、華やかそうに見えるが、実は最もつらい職場なのである。

社員のサラリーマンとしての悲しさを見るのが、人事部の仕事みたいなものである。

会社勤務の頃、5年に1回行われる会社の大運動会の会場で、

私はある社員の家族の風景を見て、とても感動した。

その大運動会は、会社が大きな遊園地を一日貸切って、

家族ぐるみで行われる大規模なものであった。

その遊園地の大観覧車の下で、

ある社員の家族が楽しそうに弁当を広げていたのである。

両親と小学生の女の子と、幼稚園の女の子の一家四人が、

楽しそうに話しながら弁当を食べていた。

実は、この父親は会社では、能力的にあまり評価されていない人だったのである。

毎年、配置転換の対象となり、人事部の私は、職場の上司に頼まれて、

その人の受け入れ先を探し回ったが、

なかなか受け入れてくれる職場が見つからないのであった。

とても真面目な人なのだが、仕事のスピートが遅いのであった。

その父親を囲んで、一家四人が楽しそうに弁当を食べていた。

父親はそんな子供達を見ながら、満足そうにうなずいていた。

父親が会社でどんな評価を受けていようと、

そんなことは、この女の子達にとっては全く関係ないのである。

そして、この子供達にとってはかけがえのない父親なのである。

私は思わす目頭が熱くなった。その時、小学生の女の子が言った。

「お父さん、今日は楽しいね。いい会社に入ってよかったね」

すると母親が言ったのである。

「そうよ、お父さんのおかげよ」私はまた、目頭を押さえていた。

そして、その場をそっと離れたのであった。

<引用終了>

皆さんの周りには、こんな方は、いらっしゃいませんか?

もしかしたら、馬鹿にしたり、低く見たり

マウンティングしたりしていませんか?

ですが、どんな人にも家族があります。

奥様や、お子様

そして大切に大切に、生み、育ててくれた、

ご両親がいらっしゃいます。

私たちは、人の表面にあらわれた、

ほんの一面しか見ることができません。

会社組織は、エリートだけのできる集団になると

何時しか自壊してしまうそうです。

どんな時も、愛すべき

潤滑油のような人が必要なのだそうです。

色んな人の、いろんな個性を認め

みんなで助け合い、励まし合い

優しい社会を作っていきたいですね。

もう、そこには、孤独で

一人涙を流す人はいなくなることでしょう。