愚僧

毎月の「短観」は常識と非常識のスレスレの
感想だけれど、世の中はほとんど驚くような
できごとで埋め尽くされているかのようです。
いよいよ中国発の経済のほころびが
目立ってきて、持たない人には関係ないけれど、
お金に命懸けの方達には驚天動地なできごとが
頻発するかもしれません。
世の中の事は、一寸先もわからない。
わかっているのは今だけとは
よく言ったものです。
親鸞聖人が親不知から舟に乗って、
着いた、新潟県高田市の海辺は
遠い遠い日の、自称愚僧親鸞さんの歩く姿に
思いをいたさせました。
今年は聖人島流しの記念の年とか。
友人のお手紙が、
高田の大雪の日を思い出させました。
インド霊鷲山(りょうじゅせん)の頂上での
その友人のお坊さんの詠む歌に、みんな涙した日、
瞑想のまぶたに浮かぶ現実の太陽が、
まだまだの自分を勇気づけているかのようでした。
高田の思い出からは、32年が過ぎ、
インドからは10年が過ぎました。
陽明学の中江藤樹、大塩平八郎、河井継之介らに
深い共感を覚えながらも、あまりに小さい己の姿に
トボトボと歩くだけの人生。
それでも生かせていただいている。
こんなんでも・・・・・。