桜としろほん 030401

桜の花が咲いている。
誰にでも桜の花が脳裏に焼きついた思い出が
あるのだろうか。
ピカピカの小学一年生。黒紋付羽織を着た母に手を
引かれて、小学校の門をくぐった。
あの時の校門の桜の花が、私には強烈な印象がある。
その後二度と、母が学校という場所へ来ることはなかった。
生活に追われ、それどころではなかったのだろう。

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しぐるるや死なないでいる 030319

「しぐるるや 死なないでいる」
「後姿の しぐれていくか」
       山頭火
山頭火には時雨がよくにあう。
しぐれは「時雨」と書くようだ。
時の雨。
どんな雨が降ろうと 死なないでいるじゃないか。
雨ぐらいで 天命は切れない。
今までも たくさんの時雨にあった。
いつももう—と思ったときに 不思議に助けられた。
時の雨の今は 大方の人々の上に激しいのだろうか。

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ここにあって 030312

「仰げが尊し」、幾年たってもこの唄に感動される人がいる。
自分はといえば、小学校、中学校、高校と間違いなく3度は
歌った記憶がある。小学校の時はなんだか唄を間違えずに
歌うことに一所懸命で、感動の体験は覚えていない。
中学校は確かに強い感動があった。多感な少年時代。
さまざまな思い出が脳裏を巡ったことだろう。
そして高校。この時はしらけてしまっていたのだろうか、
何の記憶もない。

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かけがえのない命 030305

なにか考え事をしている時には、あるはずの世の中を
見たり、感じたりすることはない。
「我想う ゆえに我あり」と哲学者の有名な言葉。
私たちは思わなければ、私たちを認識せずに、
私という個人は全体となって、我はないのでしょうか。
「私なんて どうしようもない人間---」
食卓で思いの淵に沈む娘に知らず語っていました。

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感じるものこそ 030225

「感じるものこそ大切です」
人生のあらゆるシーンを体験する私たち。
さまざまなことに心を動かされ、行動する。
仕事でのこと、集いでのこと、映画、演劇、コンサート。
そしてさまざまな方のお話。
感動が起きた時、人は行動に移す。
けれども感動がうすれるころ、人は離れる。
そして次のステージへ。

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かすかに道が  030204

2003年2月4日 記
2月4日。西暦では2003年にすでになっいる。
皇紀は2663年が始まった。
明治政府は太陰暦を捨て、西暦に習った。
「脱亜入欧」
日本人は古代から連綿と続く季節感を失った。
日本人は人マネも上手だが、独創力もある。
黒船を見て軍艦を作った。
種子島ではみようみまねで鉄砲を作り、
当時のそれはナポレオンの武器よりも弾が遠くへ飛ぶ
世界一の性能をもっていた。

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