IT国家推進会議

2005年3月末、高速インターネット接続可能世帯数は
4600万におよび、超高速のそれは3500万になっている。
(今朝の産業新聞)
2001年当時の森首相のきもいりで始まった
「IT国家推進会議」も当初、その当時の目標が
高速通信可能な世帯数を増やすことで
明確に一致していたこともあって、
確かに勢いがあった。
同じく今年3月末の高速ネット利用者は
1700万人に達した。
そして月額利用料は当初の1/3になっている。


通信環境は世界一になった。
通信の道具も次第に安くなってきている。
で、会議はどうか。
明確な次なる道をみつけられないままに
次第に集いは疲弊しだした。
今はあまりその存在が聞こえてこなくなっている。
大手のプロバイダーしかり。
囲い込みに力をそそぎ。
会員を増やし、自社のアクセス数を武器に
広告の値段を吊り上げ、その数を増やす。
そして魅力的なサービスを企画し、
さらなる顧客の獲得に力を注ぐ。
顧客増大がはっきりとした目的であった時は勢いがあった。
通信という線(インフラ)を握ったNTTや電力会社や
携帯大手がはたしてこの時代の勇者なのだろうか。
それともライブドアや楽天やソフトバンクや家電、通信メーカーの
大手が勇者なのだろうか。
彼らももしかすると、道がわからないのかも知れない。
M&A(企業買収)で規模を増大させ、
資本を増強し、今までの事業の改革をし、
新しい事業を生み出す。
それで。?
いみじくも、とりあえずみんなが競っていることを
競っておこう的な行動が目立つ。
きっと通信費用は限りなく無料に近づく。
電話代がさがるよ、通信が早くて安いよ、いろんなことができるよ。
映画やビデオが見れるよ。景品あるよ、安いよ、交換できるよ。
宣伝できるよ、売れるよ、便利だよ。
たしかに、それを望んでいる人にとっては、
ネット社会は最高に便利で、巨大な図書館が
いつも手の中にある感じかも知れない。
ネットで友達はできないと言った人がいるけれど、
名前と縁がはっきりしていれば、関わり方次第で
できないことはないだろう。
こちらが打った太鼓の音に、相手も反応するものだ。
しかしこの漠然とした荒野のような時代に、
こっちだよって、「道」を示す人や事業体はあるのだろうか。
あまりにも情報が錯綜し、いいと思うことが悪かったり、
偏りすぎて行き過ぎたり、戦いすぎて敵を生んだり。
何が本当なのか、もしかしてみんな嘘なんじゃないんだろうかと、
迷う人々がいっぱいのよう。
考えないようにして、ひたすらロボットでいようとすれば、
そのロボットのからだのあちらこちらに病が発生。
ちゃんと止められることになっている。
くやしいながら「環境はこころの鏡」(おじさん)なのだ。
どんなこころを見せてくださるのだろうか。
いつも天国のようなこころ。
現世地獄のようなこころ。
動物のようなこころ。
どんなこころもみんな ある。
ありがとうって ご恩返しで新しい今をいただこうって思う。
他のひとのこともみんなまとめて、いただこうって思う。
8月になった。