いのちの実相 5

娘の発病がきっかけとなり、 それまでの人生に疑問を感じた私に届いた
勉強会の誘いのままに申し込みをしました。
生き方、経営の仕方が知りたい。
どうして普通に生きていて、娘があのような病になってしまうのか。
なぜそれが私たちの娘なのか。
私は4人の子供たちに勉強を、しなさいと言ったことは一度も
ありません。また学校の通知表を持ってきた時は、成績のことには
一切触れず、通知表の後ろの先生の文章を読み、何かみんなのために
できたことや、すこしでも成長したことを大げさにほめました。
それが本音でしたから。
気がつけば、母が私にしていたようにしていたのでした。


一年の初めのお正月には、みんなで朝餉のテーブルにつき
子供たち一人ひとりのその年の目標を聞きます。
その目標にみんながエールを送ります。
心を新たにする一年の初めを、少し改まった気持ちで迎える
家庭の小さな儀式でした。
みんな少し緊張してまじめな顔をしていました。
子供たちは、一人ひとりの個性によってそれぞれが
思うままに生を送っていると、いまでも思っています。
親がすることといえば、ただそれを見守るしかありません。
よく言われる言葉「子は親が言うようにはしない。
親がするようにする。」
まさにそのとおりで、これはきっと親子という関係以外にも
成立することのように感じます。
勉強会は塾形式の商工会議所主催の3ヶ月間の集いでした。
さまざまな講師の方がお話をされました。
その中で当時の私がハンマーでたたかれたような衝撃を受けた言葉があります。
講師は世界の魚影探知機のシェアナンバー1の会社の会長さんでした。
勉強会の席上、質問の時間がきました。
私のお隣のGさんがその講師の方に質問しました。
「先生!経営者として一番大切なことはなんでしょうか。」
(この質問をしたGさんは、実は会社の工場を建設していただいた
建設会社の社長さんで、この塾で私たちは10年ぶりに再会したのでした。)
そうそういい質問するわ~~ 心の中でそう思いました。
先生は即答します。
「それは与えて与えて与え尽くすことです。」
頭の中は????????です。
そして心の叫びを上げていました。「え~~~~~~~~!!!!」
それまでの人生、ギブアンドテイクがまあ人生の処し方の普通の考え。
商売人はもしかしてテイクアンドテイク、取って取って取り捲れ~~だったのです。
それがギブアンドギブアンドギブ・・・・・・だなって。  がく。
なんて小さな自分という存在・・ほんとうに情けなく思いました。
そしてその言葉が頭の中をぐるぐるして離れず、旅が長くなることを
予期していたかのように次の行動が始まりました。
今までどおりではダメ! もっと本質的なことを知らなくては
生きている意味さえなくなる。
願いが、人生とは何か、人間とは何かの本質の学びと解明に移っていきます。