なるみ日記から
母の弟の叔父さんが
墓参りにきてくれた
お彼岸に来るはずが来られなかったから…と
今日なら母の月命日だから…と
母とそっくりな顔の叔父さん
うちよりも僻地の山奥で叔母さんと2人で牛を飼って暮している
母が死んだ時
「ワシはようあきらめん…」
1年振りかな…
少し耳が遠くて会話がうまく続かない
でも、目を合わせてさえいれば
全てが通じる
「お昼御飯」を誘っても
「帰らにゃいけんのじゃ」と帰ってしまう
…無理に引き留めても
叔父さんは心から食事を楽しんではくれない
「なるさんに迷惑をかける」
どうしても…どうやっても
叔父さんが心からくつろいではくれない
叔父さんに食べてもらおうと
ずっと前から用意していたのに…
「おばちゃんと食べてね」と
用意していた食材をことづける
帰り際に
オババが叔父さんにお手製のくす玉をことづけた
「これは昇さん(叔父さんの名前)にあげてください。…」
去年心筋梗塞の頃オババが書いた手紙…
それを読んだ瞬間
叔父さんが
オババの手を取って頭をつけた
「ワシのことをよう思うてくださった。ありがたい!ありがとう!ありがとう!」
胸がいっぱいになった
…涙がこぼれた