月刊「致知」から 27の言葉

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致知』は言葉の宝庫です。
27名の登場者の「思い」と「祈り」が込められた心に響く言葉をお届け
致します。
人生や仕事の様々な場面で、お役立ていただければ嬉しく思います。
■□■□■□■人生と仕事に役立つ『27の言葉』■□■□■□■        
   
●困難・逆境に処す
1.青山俊董(愛知専門尼僧堂堂長)
「谷底へ落ちたら谷底でしか見られない景色がある。
病んだときは病んでなければ見られない景色があるのです。
どういう状態であっても、そこでしか見えない景色を楽しみ、
気づかなかったことを学ばせてもらいましょう」


2.朝倉千恵子(新規開拓社長) 
「先日母から、『千恵子、順境の時は学べへんぞ。
逆境の時こそ、もがいて多くを学ぶんや。
“天才とは努力の別名なり”っていうけど、
絶えず次を目指して頑張りや』と言われましたが、
私も同じ思いです」
3.曻地三郎(しいのみ学園園長)
「禍を試練と受け止めて前進せよ。いまからでも遅くはない」
4.ダライ・ラマ
「敵と思えるような相手に出会ったら、
それは忍耐や寛容を与える修行。
敵は私たちの師であり、先生です」
5.矢野博丈(大創産業社長)
「悲しみや、苦しみや、痛みの中をさまようことで人間の年輪はできる。
やはり鍛えられながら人間というものはできていくものだと思います」
6.山本一力(作家)
「私自身がしんどい時ずっと支えにしてきた言葉があるんです。
それは『明日は味方』という言葉です。
誰の言葉かは分かりませんが、これは一生の言葉だと思っています。
ひたむきにやっていれば、必ず明日は味方になる」
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●人生の極意
7.石川洋(托鉢者)
「『念』という文字は今の下に心と書きます。
いま何をしているかが、明日の花になるんです。
『念じても花が咲かない』という人がいますが、
それは念じ方が違うのであって、いま何を思い、
何を念じているかが明日の花として現れるんです」
8.玄侑宗久(作家)
「自分には『すべてが与えられている』ということ、
そして『すべてのことは自分が何かを学び、
深まるために起こる』ということを自覚して、
常にどう変わるか分からないいまを尊く生きることが、
人生の大切なテーマだと思います」
9.坂村真民(仏教詩人)
「私は詩人になるために詩を書くんじゃない。
自分をつくり上げるために詩を書いている。
これはどんな仕事であろうと同じです。
農業だろうと商いであろうと、自分をつくり上げるために、
仕事をしてほしいと思います」
10.高橋忠之(志摩観光ホテル元総料理長兼総支配人) 
「人間の幸せは、健康とかお金とか友達とか趣味に生きるとか、
そういうものにはない。
美しいと感じる能力、美しさを知る能力、
これを持ち合わせていないと幸せにはなれない」
11.平野茂夫(マイスター60社長)
「『爽やかという字の風が吹いている この翠なす五月の空を』。
会社にも私自身の人生にも、これからさらにいろんなことがあるでしょうが、
常にこの詩のような人生を送っていきたいと思います」
12.村上和雄(筑波大学名誉教授)
「1つの命が生まれる確率は、1億円の宝くじが100万回連続して
当たることに匹敵します。そうやって38億年間も選び抜かれてきた
素晴らしい遺伝子を持っていることを忘れて、つまらない勝ち負けで
一喜一憂している」
13.森本哲郎(評論家)
「最終的には自分がきょうをどう生き抜くか、明日はどう生きていくか、
どうやって死ぬまで充実した人生を送っていこうかということに
繋げなければ意味がない。
生き方に繋がらない読書は、まったくナンセンスだと思います」
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●リーダーの心得
14.安藤忠雄(建築家)
「目標を明確にして、それに向けて可能な限り全力疾走していれば、
緊張感があるからそんなに失敗しないと思うんです。
やっぱりリーダーは、居眠りができるような中途半端な走り方では駄目ですね」
15.加藤宗平(豊田合成顧問)
「人材には3つの条件が大事です。
1つは情報をキャッチする能力。
2つ目は考え抜く力。
3つ目はやり抜くこと。
人生でも経営でも、この3つを身につけることが
幸せになる条件です」
16.城山三郎(作家)
「そういう『魔』としか言いようのない情熱、狂気。
根本にそれがあるかないかが、
創業者たり得るか否かの分水嶺でしょう」
17.寺田寿男(アートコーポレーション会長)
「本物の顧客満足というのは、実際にお客さんの目線で考えてみない限り
分からない。
だから僕はよく『経営者は現場へ行け、必ず現場にヒントがある』と言いますし、
僕はいまも現場に行ってお客さんとお話をしているんです」
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●組織に活力を与える
18.青木定雄(MKグループ・オーナー)
「共産主義社会や国鉄がなぜ崩壊したか。
その原因は馴れ合いです。
馴れ合いは組織を崩壊してしまうのです」
19.平尾誠二(神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャー)
「最近僕はみんなに、『公私混同は大いにしなさい』と言うんです。
公のことを自分のことのように真剣に考えるという意味です。
個人がチームのことを自分のことのように考えていなければ、
チームはよくならない」
20.森下篤史(テンポスバスターズ社長)
「天ぷらを揚げるには、40度の油に何時間つけていても
クッタリするだけでしょう。
ところが、170度にすると、3分かそこらで一気にカラッと揚がる。
そこまで到達するエネルギー、熱意を出さない限り、
いつまでたっても天ぷらは揚がらない」
21.安井義博(ブラザー工業会長)
「異質な人間、異質な環境をうまく組み合わせることで
独創性が生まれ、組織は活性化します」
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●一流の条件
22.大塚宣夫(青梅慶友病院理事長)
「目先の損得を考えないで、みんなに喜んでもらえることをやっていると、
世の中はちゃんと回っていく。自分の体験から自信を持って言えます」
23.徳増須磨夫(三井住友海上火災保険名誉顧問)
「ある人が奥村土牛画伯に
『いままでたくさんの富士山を描かれているが、一番のお気に入りはどれですか』
と聞いた。
すると画伯は『全部不満だ。次に描くのが一番いい』
と答えたと言うんです」
24.中村鴈治郎(歌舞伎俳優)
「50年お初をやっていますが、狎れもマンネリもありません。
いつも初日みたいに緊張しています」
25.堀内政三(巣鴨学園理事長・学校長)
「人間の可能性は、学習と努力とその継続がなければ、
何一つ実現しないのです」
26.三浦敬三(プロスキーヤー)
「(100歳まで元気の秘訣は)毎日努力するということじゃないでしょうか。
毎日体操をしたり、自分なりの工夫をした運動を続ける……毎日、
休みなく努力を続ける。
そのことが一番大事なことではないかと思います」
27.宮脇 昭(横浜国立大学名誉教授)
「本物とは長持ちすることです。
厳しい条件に耐えて残るものだけが本物と呼べるのです」
最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。
今回ご紹介させて頂いたのは、いずれも、『致知』に登場された
人生の達人たちの短い言葉の断片です。
いささかでも、お心にとまるところがございましたら、折に触れて
心の引出しから、取り出してみて頂ければ幸いに思います。
おかげさまで、弊誌『致知』は今年9月で創刊27周年を迎えます。
これからも、誌面を通して皆様と共に「人間の生き方」を探求して
参りたいと願っています。
どうか今後も、末永くご愛読頂きますよう、お願い申し上げます。
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