随想 伊路波村から8~天地人一体の今

ほんのわずかな時間で
人と人はであう。

予想もしない出逢いが
その夜の楽しい時間を生むことがある。

そしてそれがもし用意されていたことだとしたら、
この世に生まれさせていただいた不思議と
ありがたさをあらためて感じさせていただく
こともあるだろう。
そんな夜がある。

この世的ではない方との出逢いは
また楽しいものだ。

何をいっても面白いのだから。
閉塞的な今の国の状況の中で
勝ち負けを競いあう集団や、
逆風を事業縮小やコストカットでしのぎ将来に
かってのような夢をもてずに、
さりとてやめる勇気ももてない経営者や、
撤退をうまくしたいと願う老いた
事業家の群れなどを目や耳にする。

続けるということの偉大さを思う。

生きている人々との縁が集団を形成し、
関わる人々の相互の幸せを願い、
日々仕事に精を出す。

だが活躍の場は少なくなり
必要のない人々は仕事を奪われ
不安定な職場を転々とする。

かってのようにただしゃにむに
生活の質の向上を目指した時代が、
幼稚ではあってもなつかしくさえ感じる。

すこしの向上で喜び、わずかな贅沢に
幸福感を覚えた日々もあった。

だが突然にそのむなしさに襲われ、
真理を求めてさすらう幾年間で
着実に大きな波は近づいてきている気が
するのだ。

クライシス。

般若心経や祈りの言葉を
口にしながら、ポロポロと涙を
こぼす娘の純真さに、何と言葉をかけたらいいのだろうか。

死をもって今を精算する人のなんと多いことか。

真理はどこにあるのだろう。

他人の役にたつことが人として
最大の喜びかも知れないが、
この世的な役の立ち方では
真の輝きは得られない。

ひとつとして「感謝」以外のものは
存在しないと教えて下さったのに。

あなた(わたし)は無限。