随想 伊路波村から19~何を求めて

「農業に携わる方の平均年齢が
現在65歳なんですよ。
もうからないから どんどん若い人が
農業から手を引いていってしまったんです。
このまま行くと あと3~5年で 日本の農業はダメになります・・・。」

そんな農業のプロの方のお言葉を
聞きながら 「食料の価値が高くなったら
みんな農業に自然に従事するようになるから
きっと大丈夫・・・。」と心の中ではつぶやく。

それでも そこで農業が復興したとしても
ほんとうに 真の解決になるのだろうか。

一番大切なことは 人間の意識の変革なのだから
変革なくしてなす事業は また元に戻ることには
ならないのだろうか。

また農薬農業そのものや 競争農業 補助金農政
などからの脱皮が必要とされるのかもわからない。

水 食料 空気 エネルギー そしてその源となる意識。
それらの大変革が迫っているのだろうか。

人類の歴史上からよく考えてみると
「狩猟」から「農業」への時代変化は
石の斧が道具となった。

それは木を切って農地を開墾するために
画期的なエネルギーの増大をもたらした。

そして「農業」から「工業」への変革の道具は「蒸気」。
それをうみだす元が「石炭」となり「石油」となり
「核」となった。

すこしずつ「精妙」になってきたわけだ。
要するに時代を大きく変化させて「革命」と
呼ばれる時代のターニングポイントに
現れたのは「エネルギーの道具」の変化だったのだ。
今回は「通信」という道具が「情報時代」という
新しい革命を起すものだと よく言われる。
しかしほんとうにそうだろうか。

エネルギーを生み出す道具の変化が 今までの革命の重要な核を
なしたとすれば 「あたらしいエネルギーの道具」をもってして
人類は どんな方向へ向かうのだろうか。

物質世界の発展のみに向かうのであればそれは破壊と
なるのかもしれない。

あたらしい「道具」を手にした人類の向かう方向は
一人ひとりの心の持ちようが示すのではないだろうか。

毎日の生活で 私たちはどれだけ多くのエネルギーを
使って地球を食べ  どれだけ多くの化学製品を使って
地球を汚しているのだろうか。

もうそろそろ スピードを落とすように
そして 手放すようにと 天が呼びかけて
いるような気がしている。

世界の夜明けは 近いのかも知れない。