先月末、スエズ運河入り口付近で座礁事故を起こした大型コンテナ船のエバーギブン号は、どうやら核兵器や大量破壊兵器を積んでいたようである。これがどこで荷揚げされる予定だったのか、既に判明しているのであろうが、おそらくディープステート側が戦争準備をしていたのであろう。この船は現在もスエズ運河の途中にあるグレートビター湖に係留されており、まだ積荷検査が継続している。まだこれから情報が出てくるものと思われる。
ところで、今から2年前、令和元年(2019年)5月、日本はトランプ前大統領を国賓として招いた。即位されたばかりの陛下との会見、宮中晩餐会もあった。安倍晋三前総理は、その後ある夜、トランプ前大統領と夕食を共にされた。その時、彼はいきなり、「国際社会はアメリカ合衆国とイランの戦争は望んでいない。中東の不安定化は絶対に避けなければいけない。私は近くイランを訪問するつもりでいる」とトランプ前大統領に切り出した。
その前、オバマ大統領の時代の平成23年(2011年)から、オバマ元大統領やヒラリー・クリントン元国務長官がアラブの春と称して軍事行動を起こし、地中海南岸にあるアフリカ諸国で軍事暴動が頻発し、この地域の国が倒され不安定化した。そして、この間の平成24年(2012年)には、当時のアメリカのヒラリー・クリントン国務長官がリビアでベンガジ事件を引き起こし、在リビアのアメリカ領事館で、クリストファー・スティーブンス駐リビア大使ら4人が殺害され犠牲になった。
オバマ政権時代にこのような事件があって後に、トランプ前大統領が大統領となって日本を訪問したのである。そして今回、安倍総理がトランプに先のようなイラン訪問の話を切り出したのであった。驚いたことに、トランプ前大統領は急に、「シンゾー、信頼できる友人は君だけだ、是非イランに行ってくれないか、すぐに行ってくれ、来週にでも行ってくれないか」と言い出した。
イランの核開発を巡っては、トランプは平成28年(2018年)5月、オバマ元大統領が主導した核合意からの離脱を宣言し、アメリカとイランの軍事緊張が高まっていた。トランプは本音ではイランとの戦争は望んでいなかった。アメリカとイランの緊張が高まる中にあって、安倍首相は敢えてイラン訪問を決意していたのであった。
こうした中でも、日本はイランと長年にわたって、友好を維持してきていた。イラン・イラク戦争中の昭和58年(1983年)は、当時外相を務めていた父・安倍晋太郎はアメリカの反対を振り切ってイランを訪問し、イラン大統領のハメネイと会談し、アメリカとの仲介役を買って出ている。そしてこの時、安倍晋三前総理は外相秘書官として父・晋太郎に同行していた。このことを訊いたトランプは安倍晋三こそが仲介役としてうってつけの人物だと思ったようである。
その後も、トランプはこの件が気になっていたらしく、その翌日の日米首脳会談でも、安倍晋三と二人きりになると「シンゾー、くれぐれもイランのことを頼んだぞ」と念押ししている。
日本がアメリカとイランの仲介に入ると、イスラエルやサウジアラビアが反発することが懸念された。そこで安倍晋三は5月30日サウジアラビア皇太子ムハンマド・サルマーンに、6月7日にはイスラエル首相のベンヤミン・ネタニヤフにそれぞれ電話を掛け、6月のイラン訪問について説明した。2人ともイランとはもめている当事国であり、当然、快くは思わなかったであろうが、文句は言わなかった。これは、トランプと安倍首相との関係が彼らには分かっていたからである。
こうして、安倍首相は令和元年6月12日、現職首相として41年ぶりにイランを訪問し、ハサン・ロウハニ大統領と会談し、アメリカ合衆国との対話を促した。ロウハニ大統領は、「安倍首相の我が国訪問が両国の協力関係に新たな1頁を開くことを期待する」と歓迎したのであった。翌13日にはイラン最高指導者のハメネイとも会談している。日本の安倍総理が、中東和平に仲裁役として登場したことに、国際社会は一様に驚いたのである。と同時にまた、戦争を引き起こしたいディープステート側は、苦々しい思いをしていた。
こうして、トランプ前大統領は中東での戦争を避けたのであるが、そこには日本の安倍首相のただならぬ努力があった。日本としては誇るべき平和外交の実績となった。
しかし、これがディープステート側にとっては都合が悪かったので、その後の安倍叩きは想像を絶するほどになった。モリカケ問題から桜問題と、延々4年に亘って騒ぎ立てた。このことだけ見ても、日本の左翼はディープステート側の走り使いであることが良く分かる。ディープステート側から、安倍下ろしを指令されているのである。そして、彼らの努力の甲斐あってか、安倍総理は持病の悪化を招き、首相の座を追われた。