2003年2月4日 記
2月4日。西暦では2003年にすでになっいる。
皇紀は2663年が始まった。
明治政府は太陰暦を捨て、西暦に習った。
「脱亜入欧」
日本人は古代から連綿と続く季節感を失った。
日本人は人マネも上手だが、独創力もある。
黒船を見て軍艦を作った。
種子島ではみようみまねで鉄砲を作り、
当時のそれはナポレオンの武器よりも弾が遠くへ飛ぶ
世界一の性能をもっていた。
戦前世界で初めてブラウン管に「イ」の字を写した
テレビの父高柳健次郎の努力もむなしく、
アメリカに特許を奪われ、以後30年間にわたって
特許料を支払うことになる。
アメリカ南北戦争で忙しかったアメリカは日本の統治権を
親国イギリスに譲る。
イギリスから訪れた皇太子一行は船から横須賀の
造船ドックをみて驚く。日本人の優秀性に。
はやくも世界一の造船技術をもつイギリスにも勝っていた
のである。そして江戸を訪れ、国民の綺麗好き、町の
美しさを目撃する。礼儀正しき国民をはるかに離れた
イギリスが統治するとはとんでもない。もしかすると
逆に統治されてしまうかもしれないと、皇太子は帰国報告書に記した。
それから140年。世界で最も遅れて産業革命を
受け入れたこの国は、世界一の工業国家になった。
しかし技術はともあれ、工業生産の能力はすでにアジア諸国に
凌駕されようとしている。
この国はどこへ行こうとしているのか。
老齢化、少子化は現実の問題として目前のあらゆる
出来事に影響を与え始めた。
すべての望みをほとんど手に入れた人々の行き着く先は
どこなのだろうか。何にあるのだろうか。
なにかとてつもなく大きな波が私たちにおおいかぶさろうとしている
かのようだ、それは現実の波というより、人間としての「進化」を
促す波なのかもしれない。
「こころのウエーブ」「いのちの叫び」
もはや物で満たせる限界を知った人々。
今年はきっと道をかすかに見る事だろう。
それは経験のない道だろう。
みえたらまっしぐらに走ろう。
縁ある人々が手と手をつないで。
走り抜けたあとはまたかすみで道が見えなくなるだろう。
だがぬけた道は明るく広く遠く広がっている事だろう。
一緒に歩む人々に感謝いたします。
ありがとうございます