「飛んでった種」 アカペラコンサートから鏑射寺へ 1 R3 7/26

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きっと運命の母娘と申し上げてもいいような
仲睦まじいNさんたち母娘が名古屋を訪問くださってから
1か月近くがたとうとしていました。

「行きます!コンサート」と宣言した7月21日が
来ました。

午後2時半スタートなのですが、東京の電車は
難しくてギリギリになりました。
京王線と京王新線の違いだけでしたが。

東京オペラシティに到着して、少しアイスコーヒーでもと
感じて、一階の大きなカフェの野外にて一息つきました。

その場に流れ来る不思議な声に魂が収まると言うか
やすらかな気持ちになりました。
なんだかすでに練習のお声が聞こえた気がしたのです。

オペラシティは不思議な空間です。

アカペラコンサートが行われるホールは「近江楽堂」という
こじんまりとしたホールです。

15名ほどの方々が合唱されます。
指揮者はもちろんNさん。

自然体のMCとこれも自然の人の声の合唱。
「音を頭の後ろから聞いてその音を
自分の一番出しやすい声で合わせる」

何か音程がまったく外れている感じなのですが、
それがとても心地よく、人間は自然な音が心地よいことが
魂から確認できました。

Nさんは音楽学校の時代から、人が作った旋律には
頭が痛くなったと言います。
クラシックは別として。

何曲かが短いですが流れました。

一曲の入りと消えゆく声にほんとうに魂の浄化が
行われていると感じさせる合唱。
思わず終わるたびに懸命に拍手が出ていました。

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丁度10曲目の「南部牛追唄」になりました。

この曲は30代のころある方を師匠に最初に
習った民謡でした。
聞き続けるうちにその師匠と奥様のお顔が
浮かんでまいりました。
習った牛追唄とは全く違いますが、目から幾筋もの涙が
流れていました。

曲が終わったのですが、顔を上げることができずに
そのままじっとしていました。
もちろん拍手もできない。

そうしますと指揮者のNさんがこう言いました。
「何か変だったのでしょうかね。
ではみなさんもう一度やりましょう。」と
二度も牛追唄を歌ってくださったのです。

二度目もまた同じ現象が現れました。

すべての歌が終了し「アンコール」は参加者全員での
合唱です。
素晴らしいハーモニーが楽堂に満ちました。

人間って素晴らしい。。

夕刻に東京の友人お二人との夕食が待っていましたので、
早々にNさんにお別れを告げて東京駅に向かいます。

「近江楽堂」は今年限りで取り壊しとか聞きました。
次回のコンサートはこの同じ場所での最後のものとなります。
「また来ます。!」とお約束をしました。

帰りはもう覚えたので大丈夫です。

なんだか体が軽くなった気分でウキウキしています。

日比谷でのお昼でも「緊急事態宣言」やぶりの
お酒を出しているお店があって、そこで二時間。

翌日の22日は神戸三田の「鏑射寺」への参詣を
控えているので、早々と新幹線に。
今日はいつもの過ちを防ぐために、正気のうちに
スマホ予約済です。

心優しき友人たちは、ビールをたくさん買ってくださいました。
車中飲み用です。
もちろん新幹線の車内では今アルコールを販売していませんから。

席についてあとはゆったりと思っていましたら
今日もトラブル。
席の左に珍しく満員のため、美しいお方が座ろうと
したとたん「済みませんお席確認大丈夫ですか。?」と
後ろから男性の声。

絶対にこちらが間違っているに決まっているので
「あ!こちらが多分間違っていますので」と言い残し
面倒ですので、自由席に向かいます。

なんだかでも自由席も一杯。
仕方がないので通路に立って飲んでいますと、
お若い方が目の前にいます。
「飲みますか。?」と呼びかけますと「はい。!」と
嬉しそうです。それで残ったビールはすべてその24歳の
若者ののどに入っていきました。

「夢はあるの。?」
「まだわかりません、」
「きっとっみつかるから、
それを探すのが人生かもね。」
帰り際にコンサートで購入した新作のCDを
若者にプレゼントです。
きっと聞いてびっくりしているかもしれませんね。(笑)

なんて会話で、アッと言う間に名古屋です。
時間が速い。途中新幹線女性乗務員の方が
何度も通りかかり、通るたびに「マスク!マスク!」と
連呼されましたが、ぜんぜんめげない酔っ払いです。

そんなわけで友達には今回の上京でもやっぱり相当のご心配を
おかけした様でした。
すみませんと心の中で詫びました。

でもなんだかずっと一緒にいたあるものが離れていった
感覚は今回の体験ではありました。
不思議な東京行きとなりました。

      続きます・・・