致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 13 「愛語の力」 

酒井 大岳 曹洞宗長徳寺住職

 私が県立女子校の書道講師として奉職間もない頃、小林文瑞という大先輩の先生がいました。小林先生は私のように僧籍を持ち、西田哲学や仏教思想に精通していました。百九十センチ近い大柄な方でしたが、一緒に食事をしていた時にこうおっしゃるのです。「酒井先生、「般若心経」というお経があるでしょう。きょうは一つ私にそれを説いてください」「それは無理です。読めと言われればすぐに読めますが、とても説くことなんか」「すると一瞬先生の表情が変わり、「馬鹿者!」と頭ごなしに私を怒鳴られるではないですか。「あなたは今日、私の隣の教室で授業をやっていたね。一人休んでいた子がいたでしょう。
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致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 14 「金メダル獲得の原動力」

古賀 稔彦 柔道家

 日本に帰国すると、私を取り巻く環境が驚くほど一変していました。成田空港から出発するまではマスコミで散々取り上げられ、「頑張れ頑張れ」と声援を受けていた私が、一点して誹謗中傷の的となったのです。「古賀は世界では通用しない」「あいつの柔道はもう終わった」など、なぜそんなことを言われなければいけないのかとただただ憤慨するばかりでした。そして気づけば、私の周りからは潮が引くように誰もいなくなったのです。人間なんて誰も信用できない。この時、私は人間不信に陥ってもおかしくないくらい激しく気持ちが落ち込み、とにかく人目につくのが怖くて、自分の部屋に閉じこもりました。
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2697「自己完結する世界」2022.5.14 自分で自分を自分するから

https://tenmei999.blogspot.com/2022/05/26972022514.html

今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2022年05月07日の記事を紹介します。

「自己完結する世界」

どんなに人格ができた人でも、時々は、人の言動に我慢できなかったり、

たまたま虫の居所が悪く、イライラしたり、

他人に対して、キツイ言葉を吐くこともあるものです。

人間はどんな聖人君子でも、肉体に付随して

「感情」を持っているのですから、それは仕方ありません。

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致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 15 「人物を知る五つの標準」

森 信三 哲学者

 人を知る標準としては、第一には、それがいかなる人を師匠としているか、ということであり、第二には、その人がいかなることをもって、自分の一生の目標としているかということであり、第三には、その人が今日までいかなることをして来たかということ、すなわちその人の今日までの経歴であります。

 そして第四には、その人の愛読書がいかなるものかということであり、そして最後がその人の友人がいかんということであります。
 大よそ以上五つの点を調べたならば、その人がいかなる人間であり、将来いかなる方向に向かって進むかという事も、大体見当はつくと言えましょう。
 しかしながら、翻って考えるに、今申したようなもろもろの点は、結局は一つの根本に帰するかと思うのです。
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